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ごきげんよう、みかねーです。

桜も咲き始め、穏やかな陽気の日曜日です。

きょうは娼年 (集英社文庫) [ 石田衣良 ]をご紹介。




石田氏の著書は初めてだと記憶していますが、もうずいぶん前にTOKIOの長瀬くん主演ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」の原作を書いた方ですね。

とは言っても、ドラマは見ていなかったのですが、ドラマの中の「窪塚 洋介さん」がかっこいいと思っていたような記憶はあります。


この本を買ってみようかな・・と思ったのは、本屋で立ち読みをしていた時に手に取り、本の裏に書いてあるあらすじ「さまざまな女性のなかにひそむ、欲望の不思議に魅せられていく・・。いくつものベッドで過ごした、ひと夏の光と影を鮮烈に描きだす、長編恋愛小説」に興味を惹かれたから。

恋愛映画は「ふんっ、アホくさ」と思ってしまうので苦手ですが、小説は想像の世界で勝手に描けるので、たまぁーに読みます。自分でどうにでも解釈できますからね。

2冊の題名は異なりますが、娼年の続きが 逝年 (集英社文庫) [ 石田衣良 ] どちらも主人公は、女性に自分を売っているリョウという娼夫。


これは恋愛小説でもあるけど、女性のための官能小説かな。表現はかなり直接的ですが、欲望を刺激する「激しさ」より、水のように「静かに」じわじわと沁みてくる熱を感じるとでも言いましょうか。

「姫野カオルコ氏」による解説に「石田さんは、都市の風景や服飾や人物を、気負うことなく、ほどよく締めて描出するのにたけた作家です。いうなればイカした文章で人気があります」とありました。

まさにイカした文章で、直接的な表現をも風景の一部のようなイメージで読み進められる点が、女性向けかな、と思った要因かもしれません。


(C)石田衣良/集英社 2017映画「娼年」製作委員会
映画「娼年」公式サイト



4月には松坂桃李さん主演で映画が公開。個人的には、森中領の役として桃李さんは、これ以上ないほどぴったりな気がします。

ただ・・・このクールなエロティシズムを映像で表現できるのだろうか?とは思っていたりしています。

文章の中に滲んでいる石田氏の物事や人に対する独特な形容こそが、エロだけじゃない官能小説に仕上がっていると感じたので、それを映像にしてしまったらただの官能的な恋愛映画になってしまうのでは??と。

それを確かめるのは、ちょっと怖いし、今自分の頭の中にある「娼年」のイメージを壊したくなかったりもするので、多分映画は観ないと思います。




話しを小説の方に戻します。

「女性の肌にはそれぞれの年代に応じた味わいがあった。十代、二十代の直射日光のようなまぶしさの代わりに、四十代、五十代には灯りを仕込んだ和紙のスタンドのようなほのあたたかさがある」

こんな表現にこそ、姫野氏に「イカした文章」と解説させた石田ワールドがあるのかな、と感じました。

男女の営みを数々描いているにも関わらず、頭の中で想像しながら読み進めてはいますが、こうした文章によって嫌悪感を抱かずに読めるのも作家さんの腕なんだなぁーと改めてプロのすごさを感じますねぇ。

まあ、自分の年齢を考えると、男女の営みに「嫌悪感」を持つ歳じゃないでしょっ!ってツッコミ入りそうですが、いくつになっても女性ですから、汚いよりキレイな方がいい。


そして、後編の「逝年」からは

「目の前に銀のジャガーがすべりこんできた。コンバーチブルの幌はたたまれている。ベージュの革のシートには穏やかな日ざし。サングラスをかけたままレイコさんはいった」

こんな風景描写も女性受けしそうでしょ?? 


寝る前にひとりベッドにもぐり込み、ベッドサイドの灯りだけで読むのにおススメの1冊、いや2冊です。

最後になりましたが石田衣良 公式サイト 石田衣良氏への「人生相談」を募集していました。Podcast(無料ネットラジオ)内で石田氏が直接回答してくれるようです。

それではまた。ちゃおっ