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映画「華氏119」トランプ大統領誕生のからくりと今のアメリカが見えてくる


ごきげんよう、みかねーです。

マイケル・ムーア監督作品「華氏119」を観てきました。特に興味があったわけじゃなかったのに、観てみてびっくり!

途中で眠くなっちゃうかもなぁと思っていたのは杞憂。非常に興味深い映画でした。

「マイケル・ムーア監督VSトランプ大統領」かと思いきや、もっと深くトランプ大統領が誕生したのは民主党にも責任があるというからくりや、今アメリカが抱えている問題が見えてくる。

それにしても、マイケル・ムーア監督ちょっと太り過ぎかも。これからもドキュメンタリー映画を撮っていくのであれば、もう少しダイエットした方がパフォーマンスが上がって、取材が楽になると思うよぉぉ

では早速ご紹介。ネタバレ含むことをご了承くださいませね。


映画「華氏119」とは?

2004年に公開されたマイケル・ムーア監督の「華氏911」を引き継いだ作品。

「華氏911」のテーマは、戦争反対とブッシュ政権批判。その内容から、全米配給予定だったミラマックスが親会社のディズニーからの政治的圧力で配給を拒否、ライオンズ・ゲートから全米公開され、興収ナンバーワンのヒットを記録。

今回の「119」はトランプ大統領の当選が確定した日。「華氏」は温度の°F。原題は「Fahrenheit 11/9」

画像引用元:華氏119オフィシャルサイト

映画「華氏119」あらすじ

マイケル・ムーア監督が、アメリカ合衆国第45代大統領ドナルド・トランプを題材に手がけたドキュメンタリー映画。

ヒラリー支持者が当確の知らせを祝うために集まっている会場は、まるでお祭り騒ぎ。そこへトランプ当選の知らせが舞い込むと、静かに涙を流す人、がっくり肩を落として会場を去る人、呆然と我を忘れる人、お通夜のような沈痛なムードが漂う。

一方、ヒラリー陣営とは違い、小さな会場に集まっていたトランプ支持者たちは、信じられない!という表情から喜びの顔に変わっていく。

トランプ氏が当選した経緯は、アメリカ国民の民主党への失望でもあり、オバマ時代からすでに始まっていたことが描かれている。

銃社会アメリカで起こった銃による事件で「銃規制」を掲げて立ち上がった高校生たちの大規模デモ、教師の低賃金と長時間労働に対して立ち上がった全米教師たちのデモ、己の私利私欲のために水の汚染を放置したミシガン州フリントのスナイダー知事。

信用できないマスコミ、多額の献金によって政治の世界を操る全米ライフル協会、子供たちの真摯な質問にまともな回答もできずに口ごもる議員たち。

単に反トランプにフォーカスしているだけではなく、話題はあちこち飛びまくるが、マイケル・ムーア監督が感じている怒りがそこにある。

「自由の国アメリカ」だったはずが、セクハラ、差別発言などスキャンダルまみれのアメリカ大統領トランプの政策によって揺らぎ始めている。

問題はトランプ氏が大統領になったことだけでなく、今のアメリカにちゃんと目を向けようよ、というリベラル派のマイケル・ムーア監督からの力強いメッセージなのではないだろうか。

映画「華氏119」 トランプ大統領誕生のからくり(ネタバレあり)

トランプ大統領が誕生してもう2年。11月には中間選挙が行われる。

日本にいて、アメリカの大統領選にこれほど関心を寄せたのは、初めてだったかもしれない。共和党トランプ氏が大統領に就任したのは、アメリカ国民の民主党への失望感とも言える。

アメリカ大統領選挙は、民主党・共和党から候補者を立てることから始まるが、今回の大統領選挙では民主党の候補者選びで、人気のあったバーニー・サンダースを降ろした民主党のやり口が暴露されている。

そこから、政治がいかに権力と金にまみれたの世界か!ということがわかる。

なんだかねぇ。大統領選挙は国民参加の選挙とは言っても、結局は民意じゃなくていかに影響力があって、豊富な資金を持っている奴が勝つのか・・とがっがりだけどねぇ

水質汚染問題を抱えたミシガン州フリントに、ある日オバマ大統領が政府専用機でやってくる。町の人たちは期待を込めて大歓迎するものの、大統領はお茶を濁した感たっぷりのパフォーマンスと演説で、町の人たちの大きながっかりを残して帰って行った。

これを観て部外者な私も非常に失望したから、町の人たちの失望感はどれほど大きかったことか。

こうしたことが民主党への失望感につながり、ヒラリーが300万票も多く票を取っていたにも関わらず、敗北した原因があるとも言えるが、これはアメリカ大統領選挙におけるシステムのからくりも潜んでいるらしい。

マイケル・ムーア氏は「11月の中間選挙を見据え、反トランプ政治家たちへの呼びかけとしてこの映画を作った」と語っている。

映画「華氏119」から今のアメリカが見えてくる

映画には、ナチスを弾圧したヒトラーも出てきて、その姿が人種差別を公言しているトランプ大統領と重なるようにも感じるが、マイケル・ムーア監督は「トランプとヒトラーを直接比較しているのではない」と主張。

哲学者バートラム・グロス曰く「強制収容所や鉤十字ではなく、TV番組や笑顔で支配すると言う。21世紀のファシストはTVはブランディングを利用して、人々に自信の利益や自由を手放すことを納得させる」

日本でも大きく取り上げられた、2018年2月14日に17人の命を奪ったフロリダ州の高校での銃乱射事件を記憶している人は多いだろう。

生き残った17歳の高校生エマ・ゴンザレスの銃規制スピーチが、全米を巻き込むムーブメントになった。「大統領がお悔やみしか言えないなら、犠牲者が変化を起こさなければならない」とトランプへの挑戦状も。

だけど、全米ライフル協会から政界への莫大な献金は変わらず、むしろ増え、トランプ氏は「教師が銃を持てばいい」的な発言をしただけで、結果は変わらなかった。

それでも問題提起をし、全米を巻き込むムーブメントをおこしたことに意味はあると感じた。

アメリカでさえ、投票に行くと答えているのは60歳以上だと80%を超えるのに、20代になると20%台になってしまう。若者の関心の低さが選挙結果にも反映されるわけで、それは日本も変わらない。

歌手のテイラー・スイフトさんがSNSで民主党支持を表明し、選挙に行くことを奨励したところ65,000の指示を得たとニュースで見た。

若者から支持されているアーティストが、こうした活動をすることこそがアメリカ!とも言える。

銃規制を訴える支持層が広がったら、もしかしたらアメリカの未来は変わっていくかもしれない。

2010年に共和党からミシガン州フリントの知事になった、大富豪で行政経験のない企業出身のスナイダー氏は、トランプ氏と同じ。そのスナイダー氏の暴挙によって、今でもフリントは鉛の入った水に苦しめられている。

フリントはマイケル・ムーア監督の出身地でもある。

映画「華氏119」 感想

アメリカの政治や仕組み、アメリカそのものについてよく知らなかったとしても、興味深くわかりやすい映画だったと思う。

これはトランプ氏をこき下ろすだけの作品ではなく、アメリカが抱えている問題を提起し、少しでも未来をよくしていきたいと願うマイケル・ムーア監督の願いが込められているのでは?

どこの国にも問題はあるし、どんな思想を持とうが、どの政党を支持しようが、それはその人の自由ではあるけど、無関心でいることがイチバンの重罪であることがわかる。

と、今はわかるようになったけど、私自身も若い頃は投票に行かなかったし、政治家なんてのは誰がなっても同じ、どうせ変わらないと思ってた。

どうせ変わらない、という思いは今もあるけど、日本の投票率は年齢が下がるほど下がっていくことにも問題がある。

当選したい立候補者たちは、年寄りにとって耳障りのいい「マニフェスト」を掲げてくるわけで、若者が年寄りと同じくらいの投票率になれば、自ずとマニフェストも違ってくるはず。

そこをもっと真摯に捉えるべき!と、今はものすごく強く思う。

トランプ氏のアメリカの国益を最優先にする「米国第一主義」は、自国を愛する気持ちからであれば理解できなくもないけど、そこは大国アメリカ。あまりに世界に対する影響が大きすぎる。

この映画は、今のアメリカがトランプ政権によってファシズム的な傾向になりつつあることへの警告なのかもしれない。

あー、しかしこの映画の感想書くのは難しかった!政治にもアメリカにも興味があるわけじゃないし、ちゃんとした知識や考え方を持っているわけじゃないのに、「はい、面白かったです!」だけじゃこの映画の良さは伝わらない、とは感じたし。

だから、私のように全く知識がなくても眠くならないほどの興味深い仕上がりになっているし、見ていていろんなことを考える映画でもあるから、これは観る価値あり!と思ったかな。

さて、間近に迫った中間選挙はどうなることか?

それではまた。ちゃおっ